2023.07.18

広報の仕事は“後方支援”。
主役はお店や商品、スタッフです。

メディア対応などを行う広報職は、華やかなイメージを持たれがちです。しかし、大創産業の広報課は、あくまで“後方支援”だとG.Kさんは語ります。TVやWEB媒体でも取り上げられることが多い大創産業の広報課は、どんな仕事をしているのかを伺いました。

総務部・広報課 課長 G.Kさん
2003年、中途入社。入社後から店舗運営に長年携わり、2020年6月に広報課へ配属となる。危機管理の要素が求められるなど、広報の仕事にも変化が訪れる中、大創産業の広報課としての指針を残すべく日々奮闘している。

広報課の仕事は、
“後方支援”。

どのような経緯から広報課で働くようになったのでしょうか?

2年前に異動するまで、広報課で働くようになるとは考えてもいませんでした。私は中途入社なのですが、応募の際も店長募集の求人広告を見て応募しましたから。
長年、店舗運営を経験する中で担当エリアのみならず他エリアからもトラブル対応などの相談をよく受けていたこともあり、“会社の歴史もある程度知っていて、各方面に話ができる”ということで選ばれたのかもしれません。広報の仕事は配属になってから学んでいきました。

広報課について教えてください。

広報課は組織上、総務部の中にあり、主な業務はメディア対応です。TVやWEB媒体、雑誌などから「不動産広告などに、近くのダイソー店舗を掲載したい」という相談まで、大小様々なお問い合わせが毎月多く寄せられています。
その他にも、HPやSNS関連、店舗のサイネージなども広報課が担当しています。私たちの仕事は、会社やお店、スタッフさんを支える『後方支援』のようなものです。

広報の仕事というと、表に出るイメージがありますが。

当社の顔は、「お店」や「商品」、「従業員」であり、私たちではありません。広報課が窓口となってTVの取材などをお受けしますが、画面に映してほしいのは商品や現場で頑張ってくれているスタッフさんたちの姿です。
会社を支えてくれているのはお店で働くスタッフさんで、お客様が期待しているのは商品力ですから。メディア対応や情報を取り扱うといった“見え方”の部分を担うので、一見、華やかに見えると思います。ですが、私たちはあくまで裏方で、広報課が主体ではないと思います。

受け身の広報から
攻めの広報へ。

日々どういった業務を行っているのでしょうか?

各メディアからHPや電話で取材のお問い合わせや申し込みが来ますので、それに一つ一つお応えするのが主な業務です。
商品に関するものが多いので、商品部と絡むことが多いのも特徴かもしれません。お店にカメラが入るときはスケジュール確認や入館証の申請なども行い、撮影中はカメラの近くで確認や調整もします。稀に、事前の企画とは違う意図の質問になることもあるので、そういった時は変更や訂正などのお願いもします。他にも販売促進活動に関わることを行っています。

販促も広報課が行うのですか?

広報課では、サイネージやインスタグラムなどのコンテンツや映像の監修も私たちが行います。動画などはメーカー企業から提供されることもあれば、私たちが手配して撮影することもあります。
カメラマンさんに撮影していただいた画像を定期的に媒体にアップして、お客様へ周知を促進するのも私たち広報課の役目です。周知促進は社外だけでなく、社内報を使って社内に対しても行っています。

どんな時にやりがいを感じるのでしょうか?

TV番組で商品を紹介してもらい、多くの方たちに見ていただけるのはありがたいことですし、それによってたくさんのお客様に来店していただいたときはやりがいを感じます。 マロニエゲート銀座店のオープン時は、大変でしたがとても大きな反響をいただけました。
私も不慣れな部分があったので、メンバーに助けてもらいながらでしたが、みんなで企画をして進めた思い出深い仕事です。予想以上に経済紙などからの取材が多く、ニュースとしても取り上げていただきました。世間からの関心の高さを実感できた良い機会でした。

広報課の変化を感じることはありましたか?

実は、50周年という節目を経て、初めてこちら側からメディアの方たちを招待したんです。それが当社の広報のあり方の大きな転換点だったと思います。
当社はこれまで、商品について聞かれることはあっても、今後の展望や出店計画といった会社のことについて聞かれることが無く、自発的な発信もあまりしてきませんでした。それが50周年という節目を迎えて変わり、リブランディングや新業態についての説明や「こういう企画をやります」「新しくこんなお店ができます」というリリースがこの数年で増えました。

業界のトップにいると
経験できる幅が違う。

難しさを感じることはありましたか?

店舗運営に携わっているときは、お客様という“対個人”の応対ですが、メディアを通じての対応となると、そこが大きく変わります。メディアの先には多くの人たちがいて、第三者が見たときにどう感じるかも含めて、伝える内容も伝え方もより慎重さが必要です。
現代は特に危機管理が求められますが、広報の仕事も例外ではありません。時勢によって賛否の基準は変わりますし、どこにも答えはありません。今でも悩むことは多いです。

なるほど、難しい問題ですね。

ですから、『大創産業の広報課ならこう答える』という指針のようなものを残していきたいと考えていて、実は今、作り始めているんです。人によって回答が変わることがなく、新しく異動してきた方が困らないようにしたいです。
「広報課はその点に関する何らかの回答を持っている」という状態にできれば、会社をもっと強くすることができますから。もちろん、それが古くなってしまえば、また時勢に合わせた対応方法をみんなで話し合って変えていけばいいんです。そういうことが柔軟にできる組織にしていきたいですね。

最近、メディアでダイソーの名前をよく見ますね。

当社の発信も増えましたが、様々なお問い合わせをいただくようになったんです。最近では円安に関するお問い合わせも増えました。メディア取材のご担当者は、「世間は、どこまでダイソーが100円で頑張れるのかを知りたがっている」と言うんです。
中には“世の中で起きている事柄に対するダイソーの見解はどうなのか”ということが問われる場合もあります。当社の規模感もあって、普通ならメディアで取り上げられないような出来事もニュースになってしまうことも珍しくありません。ありがたい環境だと感じます。

想像しないような質問もきそうですね。

そうなんです。ですから、日ごろからニュースをしっかりチェックして、世の中で起きていることをきちんと把握し、想定しておく必要性を感じています。
例えば、“世界情勢から複数のメーカー企業が他の国に調達先を変えている”というニュースを見れば、”当社に質問が来たらどう答えよう”と想定しておく。日々のニュースを見ても、そういうことを考えるようになりました。

仲間の頑張っている姿を
社外に伝えていきたい。

広報課の環境について教えてください。

前職でアパレルの広報をしていた方や、SNSの広報の経験を持っている方もいますが、私のように未経験スタートの方もいます。偶然にも社員は全員中途入社ですが、ぜひ、新卒入社の方にも広報課に来てほしいと思っています。今はその10名程度でメディア対応やSNS、販促などを役割分担して対応しています。

これから力を入れていくことはありますか?

“世界の生活インフラを目指している”ということをより多くの方に認識していただきたいです。また、世界中のお客様に同じサービスを提供するには、世界中の従業員が考え方や価値観を共有することが重要です。社内報なども活用して、わかり合うための工夫を行いたいです。
そのためにメディアとの関係をより強くしていきながら、少しずつコツコツとやっていくつもりです。一足飛びにできることではないと思いますから。

今後の目標について教えてください。

個人としては、各自がスキルアップをして、より会社にとって良いパフォーマンスができる環境にしていきたいです。店舗運営するスタッフさんのために本部機能としてどれだけサポートできるかをよく考えています。
この価格で商品を販売できるのは難しいことであり、その裏には会社や従業員、メーカー企業の努力があります。そのことを多くの方に知ってもらうために広報活動できるのも広報課ならではの仕事だと思います。そういうことを社内外に発信していきたいです。

最後にメッセージをお願いします。

当社の広報課は、一つ一つの対応を丁寧にし、メディアの方にもきちんと感謝の気持ちを伝えることを大切にしています。番組が終わればきちんとお礼をし、荷物を持って立っている番組ADさんがいれば気遣いをし、感謝の気持ちを伝えます。
広報経験や特別のスキルは必要なくて、そういった心遣いができる人材がいいと思っています。テクニックはいくらでも後から習得出来ますからね。あとは、自分が良いと思っているからこそ伝えられることがあるので、ダイソー愛に溢れている方と一緒に働きたいです。商品の良さだけでなく、仲間の頑張りや企業としての努力、それらを一緒に広めていきましょう!

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