2023.07.18

育てる大創 #2
人との繋がりを大切にした、
大創産業らしい中堅社員の育成。

近年、人材育成にますます注力してきた大創産業。今回はそんな大創産業で得られる経験や各種制度についてご紹介するシリーズ記事の第二弾。大創産業で“中堅社員”と呼ばれる社歴4年~10年目の方に向けた、キャリア構築のための様々なフォロー体制や教育制度について、人事部 部長のO.Nさんに伺いました。

悩みに寄り添い、
成長を支えていく。

中堅社員向けのフォロー体制を整えるまではどんな課題があったのですか?

若手(1~3年目)と比較して、中堅社員向けの研修やサポートする制度がなく中堅社員には「どうやって成長していくのかを描けない」といったスキルアップの悩みを抱えている方が多く、社員同士の繋がりも少なかったため悩みを相談できず、能力を十分に発揮できない社員が多かったかもしれません。

課題解決のために具体的にどんなフォローを始めましたか?

会社の目標と個人の目標が重なり合うことで社員のベストパフォーマンスが生まれ、成果の最大化に繋がると考えているので中堅社員向けにキャリア形成のサポート体制・制度を整えていきました。
例えばキャリア形成に関する制度ですと、『自己申告制度』を2020年頃から導入しました。この制度では社員一人ひとりが将来どんなキャリアを描きたいのかを1年に1度、調査を行い、適性や評価次第で理想のキャリアを実現することができるようになっています。
そして、こうした社員の自己発信前提の制度だけではなく、会社側からフォローに動く『キャリア面談』も別途行っています。キャリア面談では年に数回、全国にいる社員に人事部の社員が直接会いに行き、キャリアを始めとした様々な悩みを引き出し、現場の上長と協力しながら解決できるように動いていますね。

コミュニケーションを大事にしたフォローを行っているのですね。

そうですね。他にも2021年度からは上司・部下の関係性をもう少し視覚化できるよう、1on1面談も始めました。部下の方からすると、悩みがあっても大きな場では上司に話しかけ辛いものです。1on1面談があれば相談がしやすく、上司も悩みを早期に察知することができます。上司と部下に限らず、現場と本社、社内の同僚同士の繋がりが少ないと、“孤独”になってしまいます。
こうした孤独が能力を発揮できない大きな要因に繋がってしまうと考えていますので、『関係性の質を向上させる』というテーマを持って取り組んでいます。

関係性の質を上げることでどんな変化がありましたか?

環境や制度が整備される以前は、「本部と現場でほとんど関わりがない」「遠方の店舗に配属された社員同士でほとんど関わりがない」というような状態でしたが、今では社内の繋がりが強固になり、離職率改善にも繋がりました。

中堅社員から管理職へ。
フェーズに合わせた教育体制。

大創産業の管理職として必要なものはありますか?

「リーダーシップ」「経営目線」「理念・行動指針を体現できる」という3つの要素が必要ですね。この3つの要素を身に付けていただけるような教育制度を整えています。

会社が育て、管理職に引き上げていくようなイメージなんですね。

本人の意欲や努力が必要になりますが、その通りですね。入社後は店舗運営で商売の知識を学び、中堅社員に変わる3~4年目以降でジョブローテーションを行い、様々な部署へ配転。
この配転で店舗運営以外の知識・スキルを学びながら、研修ではビジネスの基礎、論理的思考、リーダーシップを身に付けていただきます。その後、将来的に管理職へと引き上げていく流れです。

中堅向けにはどのような研修が行われるのですか?

新入社員から経営層向けまで、大創産業には様々な研修があるのですが、中堅社員向けを対象にしたものですと、4~8種類ほど。アウトプットを大切にした研修ですので、研修前後に宿題を用意しています。
研修により異なりますが、1~2ヶ月の間に4日間かけて実施するなど、しっかりと学べる機会を用意していますね。こうした研修に加え、『GLOBIS 学び放題』や『資格取得支援制度』を利用しながら、キャリア形成に必要なスキルアップを目指してもらう環境です。

管理職になった後にもフォローはあるのですか?

もちろんです。課長向け、部長向け、本部長向けの3つのレイヤーごとに『ブートキャンプ(※)』という研修を行っています。この研修ではリーダーシップや経営などの管理職に必要なスキル・知識を学んでもらうだけではなく、管理職になってからも孤独にならないよう、社内の繋がりを作ってもらう目的もあります。他にも管理職のマネジメント改善や部下との接点を持つことを目的として、今年から『360度サーベイ』も導入しました。

(※ブートキャンプの詳細は「育てる大創③」でご紹介)

近年、“学び”の機会を増やしてきましたが、社内の反応はどうでしたか?

教育制度が整っていなかった時代から在籍している社員にとっては、これまで学ぶ機会がほとんどなかったこともあり、好評を得ています。実際に『GLOBIS 学び放題』の平均視聴時間は40代~50代のベテラン社員が特に高いですね。プレゼン資料の作成や課題解決方法、会議進行といったスキルは目に見えて上がりましたし、自分の意見を発信することに前向きになった社員が多いです。

キャリアの可能性を広げる、
新たな取り組み。

中堅社員向けに、導入予定の制度などはありますか?

希望のキャリアを築ける環境は整ってきていますが、今目指しているキャリアアップを叶えた次のステップで、どんなキャリアを目指せば良いのかが、まだまだ分かりづらいと感じています。
そこで今後は『自己申告制度』で希望のキャリアを発信して貰いつつ、「このスキルがあれば、実は別の職種でも活かせる」ということが、体系的にひと目でわかるような、『スキルアサインリスト』というものを作る予定です。
このリストがあれば、身に付けていただいたスキルがどんな職種と親和性があるのかを知ることができるようになります。また、国内・海外問わず、社員のタレントマネジメントを強化していきたいと考えています。
現状の自己申告制度では、社員のマインドが中心となってキャリア形成されていきますが、今後は希望を踏まえた上で、「どんなことに向いているのか」を伝え、キャリアの可能性を広げられるような支援体制を構築中です。

様々なキャリアの可能性があることは大創産業ならではの魅力ですね。

実際に人事部 採用課で活躍中のOさんも、転職せずに様々な職種に挑戦できることに魅力を感じ、入社してきた一人です。
入社時点で目指したいキャリアが固まっている方でも、入社後に目標が変わることはよくあることです。
そんな時に『自己申告制度』や『スキルアサインリスト』があれば、一つの会社の中で様々な挑戦ができます。次のキャリア、またその次のキャリアと、息の長いキャリアを大創産業で築いてもらえるよう、今後もフォロー体制や教育制度を改革していきます。

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