年間約150店舗の新店をオープンしている大創産業。新たな店舗を出店するための第一歩目を踏み出すのが『開発営業』!東日本開発営業部のHさんに、新店を生み出す魅力や難しさを直撃しました!
東日本開発営業部 担当課長 H・Hさん
2004年に新卒入社。入社後、店舗運営を経て、香港、アメリカなどの海外出店の立ち上げなどに参加。その後、西日本開発営業部で数多くの店舗を生み出し、2020年からは東日本開発営業部へ異動。年間約20店舗の新店をオープンさせている。
どのような経緯で開発営業として活躍するようになったのでしょうか。
最初は、開発営業になるとは思ってもいませんでした。まずは店長になりたいという想いで大創産業に入社したんです。私が入社した当時からも大創産業のスケールは圧倒的で、そのスケールの大きさに惹かれて私自身もお店を任せてもらえるようになりたいと思っていました。
店舗に立つようになってから1年半程経った時、アメリカへ大創産業の一号店を出店するという話が出た時に、たまたま上司から「出店候補地の視察に一緒に行こう」と声をかけてもらったんです。今思えば、それが開発営業としての最初の取っ掛かりだったような気がします。
海外店舗がHさんの初めての開発営業としての仕事だったんですね。
そうですね。その時の実績を評価してもらい、開発営業として本格的に物件の視察や契約を行うようになっていきました。
当時は、「企画室」という名称で、今の開発営業部の前身みたいな存在でした。国内の出店だけではなく、海外の代理店の窓口や採用関係、広報など…、様々なことも企画室で受け持っていました。
開発営業ではどういった業務をされているのでしょうか。
簡単に言うと、国内の新規出店(店舗開発)や、既存店の契約のまき直し、大家さんとの折衝全般、代理店さんとの対応、店舗のサポート、といったところが私たち開発営業の仕事になります。
メインは新規出店になりますので、出店候補地の視察から始まり、大家さんと家賃交渉を行い、まとめたものを社内会議でプレゼンし、そこで承認を得たものに対して契約を行い、店舗のオープンまで繋いでいく、ということが一連の流れになります。大創産業では、年間約150店舗オープンしているので、チームで協力しながら、月に十数店舗のオープンを目指しています。
新規出店以外にも幅広い業務があるようですね。
例えば、スーパーやホームセンターなどを経営されている代理店さんが、ホームセンターなどに入っている大創産業の店舗に興味を持っていただくことがあります。
そういった代理店さんから、「自分たちもダイソーを出店してみたい」という話をいただいた時に、私たちが物件を見に行き、「ここなら可能性があるんじゃないか」「大創産業の条件を満たしているのか」などを考察し、開発会議を行い、決裁取る、ということも日々行っています。
店舗運営の方たちとも関わることは多いのでしょうか。
私たち開発営業と店舗を運営している方たちは、切っても切り離せません。新店のオープンが決まっても、そこで働くのは店舗運営の方たちです。ここのコミュニケーションが上手くいっていないと、いい結果に繋がることはありません。
だからこそ、運営マネージャーと一緒に物件を見に行って、「私はこれぐらいの売上に繋がると思いますけど、どう思いますか?」と、お互いの予算の擦り合せを行ったり、実際に走り出して困り事が出てくれば、店舗運営の方に変わって大家さんと交渉して解決したり。お互い寄り添う姿勢を大切にしています。
例えばどんなお困り事の相談があるのでしょうか。
既存店で言うと、「こういう風にお店を改装したいから、大家さんに聞いてみほしい」という相談や、「改装したいけど、契約が残り2年間しか残っていない。大型の投資になるから契約年数を伸ばしてほしい」「この場所では売上が増えないから、新しい場所を探してほしい」などの色々な相談が入ります。
他にも、「雨漏りしているからどうにかならないか」「看板が壊れた」「空調が壊れた」などの施設の相談などが来ることがありますが、その時は、施設管理部と協同ながら解決しています。大規模な店舗改装となると大家さんに交渉することもあります。
他社の開発営業との違いはなんでしょうか。
いろんな意味で、範囲が広いということでしょうか。例えば、受け持っているエリアです。中部、北陸、関東と幅広く担当しています。ここまで広範囲に担当エリアを受け持っている開発営業は他社にはあまりないような気がします。もう一つは業務内容の広さです。
出店がメインにはなりますが、既存店の対応や代理店窓口など、対応する業務の幅が広く、それだけ奥も深いように感じます。だからこそ得られるものが多く、幅広い知識が身に付いていきます。この仕事の面白いところでもあり、大変なところでもあります。
この仕事の魅力とはなんでしょうか。
一つの枠に囚われず、企業の雰囲気や様々な会社の考え方に触れることができるということだと思います。仕事柄、各地で活躍している大創産業の店舗はもちろん、お客様のところへ訪問することもたくさんあります。
スーパーのオーナーさんやいろんな施設を持っているディベロッパーさんとの商談、自分が出店した店舗のスタッフたちなど、多くの方と触れ合うことで、様々な側面を肌で感じることができるのが、この仕事の面白さの一つですね。20年近く務めているからこそ、余計にそれは感じます。
長く活躍しているからこそ見えてくるやりがいとは何でしょうか?
やはり形として残る喜びは大きいですよ。自分自身がオープンまで担当した店舗は少なくとも何年か先までは残るわけですから、地図に残すことのできる仕事なのだと思います。当然、形として残していくためには、売上が伸びる店舗でないといけません。その難しさはありますが、試行錯誤しながら、売上が伸びる店舗を生み出していくことは楽しいですね。
一方でこの仕事の難しさとはなんでしょうか。
私たちの役割は、“他社との調整役”ではないかと考えています。当然、大創産業の社員なので、我々に有利に働くようには動く必要がありますが、必ずしも自分たちの思っていたように動くわけではありません。だからこそ、お客様との折衝の中で、最大限の結果を出すしかないのです。そういった調整役としての難しさはこの仕事ならではのように感じます。
例えば、大創産業が出店したいと手を上げたときに、同じような100円ショップと戦い、家賃で競り負けた時に、他社に決まることもやはりあるんです。結果が伴わないことはこの仕事をしていればいくらでもあります。大事なのは、最大限努力したかどうかということです。
開発営業のミッションとはなんでしょうか。
企業の成長・業界のシェアの確立というところが、開発営業のミッションとして大きく占めています。既存店だけでは、企業成長というのはなかなか難しいものです。そこからプラスして店舗を増やしていくことで売上を作っていく。店舗を増やし、売上を作っていくことで、新しい商品の開発にも寄与する。そういった弾み車を回していくことが私たちの部署の役割でもあります。
もう一つは、私たちの仕事はどこまでいってもお客様商売ということ。お客様のために、店舗を出していき、お客様の目に触れる機会を増やしていく。そういったきっかけを作ることが我々に課せられているミッションなのだと感じています。
開発営業で身に付くスキルやキャリアについて教えてください。
他社の方たちとも会う機会が豊富にあるので、知見が広がりますし、引き出しが増えていきます。コミュニケーションスキルもどんどん上がっていきますし、場馴れもしていきますし、交渉術も身に付いていきます。その他にも専門的な知識が身に付いていきます。契約書を読めるようになったり、一般的な文章を作れるようになったり。
大創産業では、資格取得支援も行っていますので、宅建、住宅診断士などの資格を取得できれば、できる仕事はさらに広がっていくと思います。
開発営業として活躍するには何が必要になるのでしょうか。
これがないとできない、ということは全くありません。最初はコミュニケーション力がなくてもなんとかなります(笑)。私自身もコミュニケーションは苦手だったので安心してください。自然と身に付いてきますよ。それよりも大事なことは、相手が何を考えていて、何を聞きたいのか、そして自分は逆に何を伝えたいのか。それを短い時間の中で、相手の心を読み取る力が一番大事なのではないかと思います。
相手の心を読み取るコツなどはあるのでしょうか。
コツとしては、商談の前に調べ上げることが重要です。その人がどんな人で、どんな会社でどんなポジションで、こんなことを言ってきそうだろうなと。それに対してこう返そうかなと、細かく準備をすることがかなり重要です。準備さえしておけば余裕が生まれて、相手の気持ちを探ることに注力できるようになってきます。
開発営業として長く活躍することで得られるものはなんでしょうか。
こういう仕事をしていると、他社で店舗開発をやっている方たちや、不動産屋の方たちから、「ダイソーの○○さん」と名前を覚えてもらえる機会が増えていくように感じます。
大創産業の店舗は全国各地にあるので、「ダイソーの○○さんに任せればなんとかなる!」と、社外の方たちからも頼られることが多いんです。これってすごく光栄なことだと思いませんか?そんな時に、私自身が大創産業という大きな看板を背負っているんだなと感慨深いものを感じることがあります。
最後に求職者の方たちにメッセージをお願いします。
新規出店のために、物件探して、現地に視察に行き、大家さんと契約して…と、けっこう力を使う仕事ではあります。ですが、やれば結果として残りますし、自分の仕事を形として残していくことができます。私自身も10年、20年と残っていく店舗をどんどん作っていき、定年退職した後でも自分が契約した店が残っていて、そこに買いもの行けるようなお店を作っていきたいですね。特別必要なスキルはありません。
何事も、ゴール・目標に向かって打ち込める推進力のある方であれば、きっとどんな方でも挑戦できる仕事ではないかと思います。ぜひチャレンジしてみてください。