今回は、グローバル人事部 グローバル能力開発課のT.Kさんに大創産業の2024年最新教育体制について詳しく伺いました。入社をお考えの方や海外へ挑戦してみたいという意欲のある方は、ぜひこちらの記事を読んで参考にしていただければと思います!
大創産業ではどういった教育施策を行っているのでしょうか。
入社後は大創産業の企業理念や行動指針、共通価値観をしっかりと理解していただくことになります。それに基づいて、“商売人”になっていただきたいと考えています。商売人になるために必要な、“自律・自考”、“協働”。この2つを持ち合わせた人財に成長するために、大創産業ではそのさまざまな施策を通じて「意識・考え方」「知識」「経験」「能力・スキル」をバランスよく身につけていただくことをめざしています。
入社直後の教育体制について教えてください。
新入社員の皆さんには、入社後の約3年間を目途に現場や店舗運営のオペレーションをしっかりと学んでいただきます。具体的には、1年目には基礎知識や能力を身につけ、2年目には店長に必要なスキルを磨く。そして3年目にはSV(スーパーバイザー)として数店舗を管轄していただく、というようなステップで進んでいきます。このように、現場での実践経験、理論的な知識の習得といった、OJTとOFF-JTを組み合わせた総合的な教育体制を整えています。
オリジナルの研修である『だんぜんブートキャンプ』とはなんでしょうか。
入社をお考えの皆さんにとっては、少し先の話かもしれませんが、当社では『だんぜんブートキャンプ』というオリジナルの研修を行っています。2021年からスタートして、4年間で約200人の社員がこの研修に参加しています。この研修は、部長職から主任職までの社員が対象で、企業理念の浸透、そして経営層への提言の2つが大きな目的となっております。
役職がある方たちのための研修というわけですね。
そうですね。参加者は、経営層に対して事業展開や改善提案を行う機会を与えられます。『今後の大創産業ではこういう事業展開が必要』であるとか、『この事業はこういうふうに改善した方がいい』などですね。こういった提案が実際に中期経営計画で検討されることもあります。社員の意見やアイデアが実現できる場があるということはとても素晴らしいことだと思いますし、大創産業の一つの強みとなっていければという研修ですね。
『DAISO University』が設立されたとのことですが。
『自ら学び、自らのキャリアは自らつくる』というコンセプトのもと、企業内大学を2024年から設立しました。社内外の講師を招いて講義を行っており、専門的な知識やスキルが学べるメニュー、カリキュラム提供しています。入社1年目~3年目の階層別教育体系に補完する形で、皆さんに必要な能力、スキルを身につけていただくための学習機関として活用していただければと思います。
『DAISO University』への参加は必須でしょうか。
『DAISO University』は任意参加で、社員の方たちが自分のペースで必要なスキルを習得できるようにしています。各講義が単位化されており、一定の単位を取得することで希望する研修に参加できる、という条件に設計しております。大創産業でキャリアアップを考えていく中で、どういった自己啓発を選択すればいいのかが明確になり、キャリアの道筋を自分で描けるようになりました。
『DAISO University』へ参加するための費用は必要でしょうか。
費用は一切必要ありません。通常こういった社外大学に通うとなると、大学によりますが年間で150万円~200万円程の費用が必要です。ですので、ぜひ積極的に利用していただき、専門的な知識やスキルを習得し、ご自身のキャリアプランの実現をめざしていただければと思います。今年は初年度ということで、全体で18講座を用意しております。
今年度から『LMS』についても導入をされたそうですね。
大創産業も2024年からLMS(ラーニングマネジメントシステム)を導入開始しました。現場で活躍する人財を育てることに特化したクラウド型eラーニングサービスになります。まず皆さんは現場で店舗業務を習得していただくことになりますが、何を習得しないといけないのか、どのマニュアルを見ればいいのか、どの程度理解しているのか、実際にできているのか、などを『LMS』で可視化しています。
現場でのスキルアップの悩みを解決してくれるというわけですね。
そうですね。店舗業務を習得する際に必要なマニュアルや動画も確認しながら、それぞれの業務の理解度をクイズ形式で確認することが可能です。その後、OJTで実際に業務を行い、上長がダブルチェックをLMS内で行います。皆さんの業務進捗・習得ができているかどうかの確認がどこにいても可能になったので、わからないところをそのままにしてしまうような状況が解消されています。上司はLMSの状況を見ながら育成サポートが可能となりました。
資格取得支援は行っているのでしょうか。
大創産業では資格取得支援についても力を入れております。かなりの数の資格に対してサポートを実施しておりますが、中でも最初の入り口として、必須資格を取っていただきます。必須資格を取った後に取得促進資格、そして推奨資格にチャレンジしていただくといった流れになります。
必須資格について教えてください。
毎年見直しを行っているため、皆さんがご入社される時に変わっているかもしれませんが、現状は『リテールマーケティング検定2級』、『S検バイヤー級』、『ビジネスマネージャー検定』の3つの資格を必須資格として設定しています。加えて、『食品衛生責任者』、『防火管理者』、『防災管理者』、『第二種衛生管理者』の資格についても取得促進資格として推奨しています。これらの資格は、店舗運営・経営に必須の資格になりますので、計画的に取得していただけるように取り組んでおります。
『D-放題』という施策もあるそうですが、どういった内容でしょうか。
大創産業ではグロービス学び放題を『D-放題(ダイソーいつでも学び放題)」と呼んでいます。グロービス学び放題は、皆さんも聞いたことがあるサービスかもしれませんが、小売業の中でこのサービスを導入している企業は少ないです。大創産業では、社員の皆さんに提供していますので、入社されたら退職するまでずっとご利用いただけます。動画が約5,500本ありますので、飽きることなく日常的に自己啓発に取り組める環境を提供しています。
語学レベルアップの支援などはありますでしょうか。
『スタディサプリENGLISH』というものがあり、こちらも今年度から導入しました。費用は法人価格での自己負担となります。もう一つ、『TOEIC IPテスト』についても導入を開始しました。年3回受験の機会を設けており、そのうちの2回まで、会社負担で受験できるという形にしています。当たり前のように英語でコミュニケーションが交わされる風土を育みたいということで、これらの施策を導入いたしました。
『アメリカ搬入研修』について詳しく教えてください。
『アメリカ搬入研修』は、2023年度より開始した研修です。目的としては3点あり、我が社の成長戦略の中でも最も重要な『アメリカHenshin Plan』を3現(現場・現実・現物)で学んでいただく機会を設けるということ。そして、将来のグローバル人財の育成につなげるということ。もう一つが、異文化理解の促進です。
『アメリカ搬入研修』の対象者はどのような人財なのでしょうか。
こちらも3点あり、まずは、“自ら手を挙げて挑戦できる人”ということで公募制にしています。異文化理解が高く、現地との融合が期待できる人。もう一つは、現地で仕事ができないといけませんので、“日本の店舗現場で搬入リーダー業務を経験している”ことが目安です。※搬入:新店舗や改装店舗における売り場づくり業務・商品搬入
最後は“TOEIC730点以上”も条件にしています。現状は、主に店舗現場の3~4年目の若手の方々に参加いただいておりますので、入社後早い段階からアメリカへチャレンジすることが可能になっております。
昨年度、最初にアメリカへ挑戦した方たちについて教えてください。
昨年度は初回ということもあり、応募がすごく多かったですね。50名ほどの手が上がる中、4名が選ばれました。狭き門のように感じるかもしれませんが、臆することなくチャレンジしていただきたいと思います。
海外へ挑戦できる人数は今後増えていくのでしょうか。
基本的には4名体制で考えているのが現状です。ですが、2030年までの1,000店舗体制の実現を考えると、今後もしばらくは、さまざまな変化があると思っております。個人的にはアメリカだけで終わらせたくないと考えているので、全世界に出店を加速していくとなると、海外へ挑戦できる枠も増えていくのではないかと思います。
最後にご応募をお考えの皆さんにメッセージをお願いします。
ここまで、我が社で行っております教育施策の概要について、ご説明をさせていただきました。大創産業では、トップの方針に基づき多彩な教育施策を通じて、社員の方たちが安心してキャリアを築ける環境を整えています。ご入社された際には、さまざまなチャレンジの場が待っていますので、ぜひ皆さんには挑戦してほしいですね。そういった皆さんのチャレンジをサポートさせていただくのが私のミッションだと考えています。皆さんのご入社を心からお待ちしております。