2022年4月15日、東京・銀座にある商業施設「マロニエゲート銀座2」に大創産業3ブランドが集結し、『マロニエゲート銀座店』がオープンしました。
多数のメディアで報じられるなど注目を集めるその店舗に、今回は取材班が直撃取材!入社4年目でその店長に抜擢されたSさんにお話を伺う中で、ただの新店舗ではないことがわかってきました。
マロニエゲート銀座店、メディアでも話題になっていますね。
ありがたいことに、多くの注目・期待をいただいています。
今回の店舗は、売場面積約550坪という広大なフロアに100円ショップの「DAISO(ダイソー)」だけではなく、「Standard Products(スタンダードプロダクツ)、「THREEPPY(スリーピー)」という2つの300円ショップブランドが集結しているのですが、世界に展開している大創産業の中でも3ブランドの同時開店は世界初の試みなんです。
ここに来れば一度に3ブランドが手に入る。そのことも話題を呼んでいるようです。
なぜ、銀座という場所を選んだのでしょうか?
マロニエゲート銀座店は、大創産業の3ブランドそれぞれの『グローバル旗艦店』という位置付けになっています。そのため、通常の店舗機能だけではなく、世界に発信していくことを目的とした店舗という側面も持っているんです。
「世界中の人々の生活をワンプライスで豊かに変える」という社是にあるように、世界に向けた挑戦は、当社では外せないテーマです。“世界に対して、商品や情報を届けたい”と考えたときに、世界中の名だたるブランドや最新情報と外国人観光客が集まる銀座という場所が、国内において最もピッタリだったのです。
実際に銀座でスタートして、感じることはありますか?
私はこれまで九州エリアの店舗で店長を歴任してきましたが、驚いたのは、来店するお客様の情報感度の高さとスピードの早さです。
例えば、他店舗でもメディアやSNSで話題になっている商品を求めて来店される若いお客様はいるのですが、マロニエゲート銀座店に来店されるお客様は、年齢層が高い方もそういった方が多いんです。また、近年の社会状況から外国人観光客が減っているというイメージがあると思いますが、徐々にですが戻ってきていると感じます。
世界も、国内も、何が求められているかをいち早く感じ取ることができ、それに向けた挑戦もしやすい場所が銀座なんです。
旗艦店という側面から見て理想的な場所ですね。
そうなんです!ですから、いち早くお客様に新しい情報を提供できるように、本社やバイヤーさんとの連携を密に取りながら店舗運営をしています。
メディアで紹介されれば、スグにお客様がいらっしゃいますからね。「味付け玉子メーカー」などは、メディア放送後の反響がすごかったことを記憶しています。スピードが求められる大変さはありますが、「ここに来れば新商品の情報がわかるし、手に入る」というお客様の期待に応えるべく、店舗からの発信もスピーディーに行うことを心がけています。
いち早く発信した商品・情報の反応がどうだったかをここで検証することで、国内外の新しい挑戦にも役に立つのではないかと感じています。
あらためてマロニエゲート銀座店の特徴を教えてください。
各ブランドで様々な試みを行っています。例えば、メディアでも報じられているように、THREEPPY(スリーピー)では彩度を落として、ひび模様などで味わいが感じられる商品や美濃焼の食器も取り揃えるなど、『大人かわいい雑貨』をテーマに商品ラインナップを一新しています。
Standard Products(スタンダードプロダクツ)が扱う、新潟県燕市の職人が手掛けるフォークやスプーン、愛媛県の今治産タオル、国内文具ブランドとのコラボ商品などはTVなどでご覧になった方も多いのではないでしょうか。
さらに、商品自体だけでなく、商品の見せ方に至っても様々な工夫を凝らしています。通常はステージに並べる商品もワゴンやリヤカーに並べたり、新しい什器を用意したり。私も実際に近隣のお店に出向くなど市場調査を行い、そこで得た情報を基にスタッフさんたちと話し合いながら「空間としても楽しめる売り場づくり」を心がけています。
旗艦店として様々な面で高いサービスが求められているため、スタッフさんの協力が無ければできないことです。
日本の文化や工芸も再発見できそうですね。
観光目的の海外の方たちも多く訪れる立地なので、世界に向けて発信すると同時に、「ここに来れば、日本文化の良質なお土産を発見でき、お手頃価格で買うことができる」と感じていただけたらと思っています。
また、海外の方たちは環境への意識が特に高いので、植物由来の成分を配合したポリ袋やプラスチックカップ、サトウキビの搾りかすからできた紙皿など、DAISO(ダイソー)では “世界に向けて”ということを強く意識して、環境に配慮した商品を打ち出しています。
3ブランドが一度に買うことができるという利点だけではなく、そういった各ブランドの試みが日本のお客様にとっても新鮮に映るようで、様々な反応をいただいているんですよ。
お客様からはどのような反応があるのですか?
「今までのDAISO(ダイソー)とは違いますね」とか「こんな商品も扱っていたんですね」という声を多くいただいています。これまでの既存店に通っていただいていたお客様にとっても“新たな発見がある店舗”と感じていただけているのが嬉しいですね。
プレオープン・オープン初日はもちろん、オープンしてから想定以上のお客様に来店いただき、入場規制を行う場面もありました。
それだけ多くのお客様に期待されているのだと感じると共に、海外のお客様、日本のお客様のどちらにも気づきとなるような商品や情報をもっと発信していきたいと思っています。
マロニエゲート銀座店ならではの取り組みとは。
実はこの店舗は、当社のサステナビリティの拠点としても位置付けられているんですよ。床材やレジの仕切り板などには環境負荷の少ない材料を選定・活用し、買い物カゴは100%リサイクル原料を用いて抗菌仕様になっています。
企業としても持続可能な未来に向けての挑戦を行っていて、その中核となる店舗でもあるんです。他にも、お掃除ロボットや全台セルフレジを導入するなど、マロニエゲート銀座店では他店舗に先駆けた新しい試みも行っています。
そこから得た経験を社内に還元することで、世界中の店舗展開に役立てることができると考えています。
ここから挑戦がはじまる。まさに旗艦店ですね。
セルフレジに関しても、日本が抱える高齢化や労働力の問題だけでなく、作業面から考えても明らかに効率が良いことを実感しています。他の業務に労力を割く余裕も生まれるので、サービス向上の面でも大きなメリットがあると思います。
全台セルフレジは当社として初めての試みなのでオペレーションなども試行錯誤の最中ですが、「今後の大型店舗はセルフレジが当たり前」になるのではないかと感じるほどです。ここでの経験がこれからの店舗の当たり前になることもあるかと思うと、挑戦し甲斐があります。海外の方、日本の方に関わらず、通っていただくごとに気づくことがあると思いますので、多くの方に「新しい発見」をしに来て欲しいですね。
これからどんな店舗にしたいですか?
外国人観光客もこれからさらに戻ってきますので、先ほど述べた日本の工芸品を取りそろえた各ブランドの商品や下町風情を再現した「駄菓子屋コーナー」の他にも、和テイストのコーナーなど、もっと日本の文化を伝えられる仕掛けも積極的に行っていきたいと考えています。
商品の見せ方や違った視点での使い方の提案など、まだまだできることや改善の余地があると思います。いち早く情報を発信する場所でもあるので、いつ来てもワクワクしてもらえるような試みを行っていきたいです。3ブランドで協力して情報共有ができるので、しっかり連携をとりながらスピーディーに、より魅力的な店舗にしていきたいですね。
―― 直撃取材を終えて ――
50周年を迎える大創産業は、海外展開を企業成長の重要な柱として成長戦略の中に盛り込んでいます。マロニエゲート銀座店は、社会状況の変化の中でも海外戦略への歩みを止めず、新たなチャレンジを続けるための、まさに“フラッグシップ(旗艦店)”と言える店舗であることが、店長さんのお話しからもよくわかります。ここからはじまる新しい挑戦が、国内外のスタンダードになることも夢ではない。そんなワクワク感も感じられるインタビューとなりました。日本を含む24の国と地域に展開し、“日本発のグローバル小売業”を目指している大創産業の持続可能な未来に向けた挑戦は、これからも必見です!