大変な就職活動を経てやっと内定を手に入れても、「自分にできるだろうか」と、不安になることがあると思います。大創産業では、そんな新入社員たちをどのようにフォローして活躍に導いているのか。今回は現役トレーナーに「新入社員トレーナー制度」について伺いました。
店舗運営本部 大阪エリアブロック責任者 Y.Mさん
2019年、新卒入社。入社から一貫して店舗運営に携わり、店長を経て入社5年目で大阪エリアのブロック責任者に昇格。責任者としてブロック内の店舗管理を行いながら、2022年4月からはトレーナー業務も兼任。ブロック責任者とトレーナーという2つの顔を併せ持つ。
新入社員トレーナー制度について教えてください。
入社後、新入社員に専属のトレーナーが付いて、日々の業務指導や様々なサポートを行うのが「新入社員トレーナー制度」です。トレーナーは、担当する新入社員を1年という期間をかけて指導・サポートします。比較的入社年次の近い現役の社員がトレーナーになるのですが、私も新人の時は、年次が1つ上のトレーナーの先輩にたくさん支えていただきました。
Y.Mさんは、どのようにしてトレーナーになったのですか?
私は入社してから教育に興味を持つようになったので、そのことを社内の色々な方に伝えていました。すると、しばらくして入社1年目の新人研修にプロジェクトメンバーとして参加する機会をいただいたんです。この経験をきっかけに、2022年の4月に初めてトレーナーに選任されました。現在はブロック責任者 兼 トレーナーとして、ブロック内の店舗運営管理を行いながら新入社員3名の教育・サポートを担当しています。
教育に興味がある方がトレーナーになるのですか?
そういうわけではなく、色々な方がトレーナーになっています。私が教育に興味を持つようになったのは性格が影響していて、自分が学んだことを周りの人に伝えるのが好きなんです。自分が伝えたことによって、相手ができるようになると嬉しいですよね。そういうところにやりがいを感じていることに気づいて、教育に興味が湧いてきたんです。大創産業に入社後、店舗のスタッフさんと関わる中で教育に対する思いが強くなったのだと思います。
トレーナーがいるメリットについて教えてください。
疑問や不安があったときに気軽に聞くことができる人が身近にいることは、一番のメリットだと思います。人事部がたくさんの研修を用意してくれていますが、研修中、大人数の前では聞きにくいことってありますよね。私もそうでしたが、「これってこういう意味ですか」というちょっとした疑問も、身近にいるトレーナーになら聞きやすいと思います。また、オンラインの研修はとても便利ですが、やはり対面の方が気軽に質問しやすいと感じることもあります。
トレーナーは、普段どのように指導・サポートするのですか?
入社員向けの研修を行っていますので、トレーナーは研修でフォローしきれない部分をサポートするようなイメージです。一緒に実務を行いながら指導していきますが、知識やノウハウだけでなくメンタル面のフォローも行います。トレーナーの期間は1年間と決まっているので、気づいたことを丁寧にフィードバックしながら、年間スケジュールを組んで進めます。全体研修のように全員一律ではなく、個人の進捗に合わせて柔軟に調整できるのもポイントです。
個人ごとにフォローしているのですね。
人によって身に付くスピードも、理解しやすい説明の仕方も違いますから。例えば、接客アルバイトの経験がある人と無い人に同じ言葉で伝えた場合、理解に差が出ますよね。内定者でDAISOのアルバイト経験がある方は100%理解できても、経験が無ければ100%理解するのは難しくなります。ですから、その人の状況や習熟具合に合わせて説明の仕方を変えて、追加説明をする場合もあります。逆に、アルバイト経験のある方が物足りなさそうにしていれば、新しいことに挑戦してもらうこともあります。
新入社員研修との違いはあるのですか?
新入社員に身に付けてもらいたいことは、あらかじめ会社が用意した新入社員研修やマニュアルに詰め込まれています。その研修やマニュアルをベースにして教えていくので、大きな違いはありません。ただ、実際に経験しないとわからないことってありますよね。研修の時にはわかったつもりでも、実務を経験して改めて疑問に思うことも出てきます。トレーナーはその疑問を解消してあげることもそうですが、トレーナーが実際に店舗業務で身に付けてきたことや経験したことを組み合わせたノウハウも伝えています。
トレーナー業務で印象的な出来事はありましたか?
たくさんあります。昨年担当していた新入社員は、しばらくすると「こういう風にレイアウトをしてみたいんですけど」と、積極的にアイデアを発信するほどに成長してくれました。現在担当している新入社員もそういった成長を感じる瞬間がたくさんあります。店舗改装時、同じエリアの入社1年目の社員と色々とコミュニケーションをとる機会がありましたが、明らかに表情が変化していき、仕事への向き合い方も変わりました。こういった“成長の瞬間”に立ち会えることが多いのも、トレーナーの面白さだと思います。
トレーナーとして心がけていることはありますか?
私も新人の頃にそうだったのですが、説明を1回聞いただけではできるようになりません。ですから、「研修で学んだことを実践する機会をきちんと与える」「良い点も悪い点も、気づいたことは必ずフィードバックする」という2点を大切にしています。出来ていないことに対しては「もう少しこうするといいね」と、アドバイスと共に伝えることも重要です。それから、新人を育てる環境づくりも心がけています。
新人を育てる環境づくりとはどういうことか教えてください。
一人ひとりを丁寧に育てていきたいのですが、ブロック責任者としての業務もあるので、私一人だけでは面倒を見きれない部分も出てきてしまいます。ですから、店長や地区の責任者と連携して、彼らが気づいたこともどんどん伝えてもらうようにしています。エリア全体として、入社1年目の社員をサポートする環境を作ることが大切だと思っています。
他にも気を付けていることはありますか?
わからないことが、わからないままになってしまわないようにすることです。忙しい時期になると質問しにくいと感じてしまうので、こちらから声をかけ、表情や仕草からも何か悩んでいないかを読み取るときもあります。それぞれの困っていることやわからないことにフォーカスを当てられるよう、コミュニケーションを積極的に取ります。業務中だけでなく、一緒に休憩に行ってプライベートの話をすることもありますし、月に1回は1対1の面談を行うなど、話す機会を設けるようにしています。
トレーナーとして悩むことはないのですか?
何かあれば同じエリアのトレーナーにすぐに相談できますし、お互いに伝え方の工夫を話し合うこともあります。トレーナー同士の横のつながりがありますし、店舗で経験してきたことが活かせるので、悩むことがありません。店舗でバックグラウンドが違うスタッフさんたちと仕事をする中で「このタイプにはこう伝えた方が伝わる」「その経験があるなら、この業務をやってもらおう」と判断する場面がありますが、その経験がとても役に立っていると思います。
トレーナーをやっていて良かったと思うことを教えてください。
大きく2つあります。1つ目は、先ほど言った“成長の瞬間に立ち会える”ことです。もう1つは、教えている新入社員が鏡となって、私自身も学びになることがたくさんあります。「私が新人の時、先輩トレーナーはこういうことを教えたかったんだ」ということが、よくわかりますし、教えてもらったことの理解度がさらに深まります。人に教えることが一番成長すると言いますけど、すごく良い機会をいただいていると感じています。
これからトレーナーになる方に向けてアドバイスをお願いします。
理想を押し付けるのではなく、教える相手がどういうことをやりたいのかに耳を傾けながら指導してください。また、どのように教えれば頭に入りやすいかを想像するのも大切です。トレーナーが伝えたことを基に、今度はその方が店舗でスタッフさんに教えます。不良品の対応一つで店舗ロスの改善につながることだってあるのです。伝えたら終わりではなくて、その先のスタッフさんが理解して、できるようになることを想像しながら行うと良いと思います。
最後に、これから入社される方にメッセージをお願いします。
私は内定者アルバイトを経験しなかったのですが、トレーナーの先輩に支えていただいたおかげで不安に感じることはありませんでした。入社後、まずは店舗運営を経験することになると思いますが、店舗では大創産業のことだけでなく、お客様の事についても知る機会がたくさんあります。その大事な時期にトレーナーが常に近くにいて、できる限りみなさんの不安を取り除けるように支えていきます。将来、目標とする部署で活躍できる人材になれるように精一杯サポートしますので、安心して入社してください。